テレビ観戦してると、男子PGAプロゴルファーは、テーラーメイドM3, M4ドライバー(記事は
こちら)使用プロゴルファーがうじゃうじゃ。そういう僕自身も2016年からM2ドライバー(記事は
こちら)がお気に入り。でもそれ以前はピンのドライバーをずっと使ってたから、ここ数年、PINGロゴをキャップにつけたPGAツアープロゴルファーの活躍が減ってたのがちょっと気になる。PINGキャップを被ってるPGAプロゴルファーで真っ先に思い浮かぶのは、バッバ・ワトソンとハンター・メイハンかな。でも二人とも、ベテランの域に入りつつあって、最近は勢いないし。ま、女子のLPGAではカナダ人(!!)女子プロゴルファーのブルック・ヘンダーソンがPINGキャップで第一線で勢いよく活躍中だけど(本ブログはカナダから発信中!)
(ややこしく、また姉妹写真選んでみた。左はキャディで姉ちゃんのブリタニー。)
しかーし、去年あたりから、PGAでも、PINGキャップを被った所属プロが、勢いよく台頭してきた。最近日本でも名前が売れてきたトニー・フィナウなんて、前回のライダーカップにも初選出されたし、とにかく良く飛ばす。現在、平均ドライバー飛距離はPGAツアー第4位の332.3ヤード(ひょえー)。またこのトニー・フィナウにも増して、加速台頭して、PGAツアー注目度ナンバー1とも言えるのが、キャメロン・チャンプ。
(あ、この写真のキャップ、ナイキだった・・・)
10月終わりに開催されたサンダーソン・ファームス・チャンピオンシップで、PGAツアー初優勝。こいつもまた飛ばし屋で、平均ドライバー飛距離がPGAツアー第2位の338.5ヤード(もう意味わかんねぇ・・・ちなみに現在のPGAツアー平均ドライバー飛距離第1位は、ルーク・リストで、339.5ヤード)。数字上、現在キャメロン・チャンプがPGA第1位に輝いている部門は、ドライバーヘッドスピードで、58.1m/s(・・・貝になりたい)。
このピンの飛ばし屋2人、トニー・フィナウも、キャメロン・チャンプも使用しているアイアンは、以前にも紹介したピンiブレードアイアン(記事はこちら)。これだけなら、メーカー所属プロとして、特筆するような事じゃないけど、更にこの2人とも、一番長いアイアンだけは、今回試打するピンi500アイアンをバッグに入れてるー。 トニー・フィナウ iブレード 4-PW & i500 3I
キャメロン・チャンプ iブレード 4-PW & i500 4I
このロングアイアンだけ、種類が違うのって、プロっぽくて(ま、プロだけど)むっちゃかっちょいー。で、飛ばし屋が共通のセッティングで選んだロングアイアンが気になるー。i500アイアンと同時売り出し中の、i210とiブレードも加えて、今回もゴルフシミュレーターでしっかりデータ比較してみるっきゃなーい。
スペック:
クラブ①:ピン iブレード アイアン
7番
クラブ②:ピン i210 アイアン
7番
ボール:スリクソン Zスター XV 2017年モデル
北米ピンのウエッブサイトにある特徴は以下の通り。
(iブレードは、今回は比較用なので、紹介なしね。)
ピン i250 アイアン
①バターのような感覚(・・・パターではない。だって、ホントに「バター」って書いてあるんだもん)
要はゴムっぽい弾性を持つエラストマーを挿入することにより、柔らかい打感とボールへのエネルギーを伝える力があるんだそうな。
②より多くのフェースコンタクト(英語でも日本語でも良く意味がわからん)
これはつまり、バックフェースのキャビティで体積調整して外見上も膨らませた結果、30%も大きなインサート(たぶん前出のバター系インサート)を挿入することができて、25%も多くのフェースコンタクトが可能になったとか。解説読んでもやっぱりわからん。
③上級者好みの小顔(・・・とは書いてないけど、これは意訳)
後で写真で並べて比較したけど、小顔、トップライン細め、しかもグースも少なめで、かっちょいい。
④芝の上でスムース
リーディングエッジとソールの形状を工夫して、芝との接触面を改善して、飛距離が伸びるんだとか。またハイドロパールクローム2.0仕上げが、水をはじき、ラフからや、湿気た芝からでも安定性が増したそうな。(仕上げだけで、そんなに変わるのでしょーか?)
⑤精密加工された溝
ピンのウエッジ、グライド2.0の溝形状を採用し、溝間隔が狭くて、U字型形状。これでボールを正確に操作性できるようになり、フライヤーも防げるそうな。
①パワフルなフェース
後述するけど、鍛造マルエージング鋼C330フェースに、17-4ステンレス、ピカピカボディのニクイやつ・・・ディスコマック!(うわっ、自分で書いて懐かしいー、もってたなー、エアチェックしたなー)
②マッスルバックのような形状
中空構造には見えないほど、見た目すっきり。
③やっぱり小顔
もう、さっき書いた・・・。
④精密な溝
これもさっきと同じ・・・と思ったら、こっちにはグラインド2.0と同じ溝という記載はなし。
⑤ハイドロパールクローム2.0仕上げ
やっぱり、これは、i250と同じ、マユツバの水はじき加工。
データ:
(明らかなミスヒットを除く、5球平均値)
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ゴルフがないと仕事にやる気がでなーい。音楽がないと生活に彩りがなーい。
・・・結局、寝ても覚めても趣味ばかり。時間ができたら仕事しよっ。
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データ補足:ーピン iブレード アイアンは、以前の試打時(記事はこちら)と同様にやっぱり「え?」。意地になって引っぱたきにいったこともあり、平均データ上では、左にブレがちだけど、しっかり左右に打ち分けられるアイアン。 ーピン i210 アイアンは、キャビティバックの優しい見た目とは裏腹に、左にひっかけずらく、数字でも明らかな通り、ナチュラルフェード系アイアン。
ーピン i500 アイアン・・・一発目から「うぉっ、飛ぶな~」と分かりやすく唸らせる弾きの良さ。また意外なことに、今回試打の3種類の中では、最も直進性と操作性のバランスが良かった・・・っていうことは、ぶっ飛び一本鎗!というアイアンではなく、適度に左右に打ち分けらることができるのに、多少フェース面角度が悪くても、極端なフックやスライスにはなりずらい。データ上でも優秀な左右の横ブレ。これってカナリ、いーかも。
ー最長キャリーは、ピン i500 アイアンの161ヤード。ランを含めた最長トータル飛距離も、ピン i500 アイアンで174ヤード。
ーついでにロフト違いはこの通り。やっぱり、i500が一番立ってる。
テスト時の感覚:
ー何よりも印象に残ったのは、i500の打感の良さ。ミズノ軟鉄・・・とまではいかないけど、中空構造を全く感じさせないソリッド感+軟鉄感。iブレードよりも、i210よりも打感は上。バックフェースに”Forged”って主張している通り、フェースは鍛造マルエージング鋼C330っていう素材。この素材、最近は3Dプリンタ用として普及しているらしいから、きっと柔らかいに違いない。ボディは17-4ステンレス。中空アイアンでは打感はどーしよーもないのかと思ってたけど、やればできる子!中空アイアンのイメージが180°覆った。
ー飛距離や優しさを追求するアイアンは、どうしてもヘッドが大型化して、構えた時にボテッとしがちだけど、今回試打した3本は、以下の写真の通り、フェース投影面積もほぼ同様で小ぶり、しかもトップライン厚さもほぼ同様で細め。すっきりと構えやすい。簡単なようだけど、この設計ってすっごい。
(どの写真も左から、iブレード、i210、i500)
ーそれぞれのヘッド特徴が出るのは、この角度の写真ね。
(これは左から、i500、i210、iブレード)
今週のコンペに持っていくなら:
もう飽き飽きするほど、どのゴルフクラブにもキャッチコピーで必ず登場する「飛距離」「操作性」「許容性」「直進性」。毎年様々なメーカーから、数十種類のゴルフクラブが新発売されるけど、この4つの要素をちゃんと満たしたゴルフクラブは、皆無でしょ。最近発売されたアイアンがイマイチだったピンだけど、このピンi500アイアンは、4つの要素をキッチリ満たしちゃってて、そーとーヤバイ。
アイアンで言えば、これまで、飛距離や許容性を求めると、大型化して、ボッテリとなり、カッチョ悪くなる。その大型化を避けるために各社中空アイアンに力を入れてきたけど、中空だと打感が悪くなる。4つの要素を満たしたそーとーヤバイi500は、更に「見た目のスッキリさ」「打感」までも、合格ラインに乗せてきた。マッスル=エライ、中空=マガイっていう思い込み(僕だけ?)を捨て、ドライに性能面から精査すると、このピンi500アイアンったら、現代の名器キターーーーーー!
試打後記:
フェアウエイウッドは苦手、ユーティリティは何者だの僕は、ゴルフバッグにフェアウエイウッドは入っているものの、抜き出されるのは、大草原の小さな家並みに広いフェアウエイ、または無茶無茶調子が悪くてスコアなんかどーでもいい・・・っとなった時だけの、敗戦処理係。その代わりにロングアイアン好きで、ポンチョに夜明けの風はらませながら、3番アイアンの上の飛距離をアイアン系クラブに求める旅は、現在も進行中。ロングアイアンだけ、種類が違うプロっぽいカッチョ良さを求めるミーハー世代志向も大いに寄与して、今は5番ウッドを抜いて、奇跡的にネットで見っけた、テーラーメイド PSiツアー 2番アイアンを使用中。
(珍品でしょ。数シーズンまえに、ジェイソン・デイが使ってた)
ロングアイアン好きと言っても所詮はアマチュア月一ゴルファーなので、ロングアイアンになるほどに、飛距離の階段段差が小さくなって、4番、3番、2番では、カクッとするほどの小階段。
今回のピンi500アイアンなら、今より段差ができるかも・・・っつーわけで、こんどまたポンチョをまとって、ゴルフショップでi500の3番アイアン、試打してみなくちゃ。
気になったら 価格チェック:
キャリーで1.5番手、トータル飛距離で2番手違っちゃうのに、見た目も打感も上級者好み。しかもミスにも寛容で、直線性もあり!
アイアン購入検討中なら、ずうえったいに、この名器も試打リストに入れとくべき!

PS:
PGAツアーでは、いろんなデータがあって面白いけど、ドライバーに関する記事が興味深かった。
ヘンリック・ステンソンは、殆どの場合、ティーショットは3Wだから、大草原に小さな家みたいな広ーいフェアウエイの時だけに(あ、僕と一緒じゃん)、ドライバー使ってるから、ほんとはランク外だな。そーすると、このフェアウエイキープ率ランキングに入っているゴルファーで、最もPGAポイントランキングが高いのは、エミリーノ・グリロの49位。逆にPGAポイントランキングが高い飛ばし屋ジャスティン・ジョンソンのフェアウエイキープ率は、58.27%で、138位・・・え、このキープ率ならアマチュアゴルファーでも届きそ。
アマチュアゴルファーは、フェアウエイキープ率が、その日のスコア良し悪しに直結、ってーのが、定説だけど、PGAプロゴルファーレベルには当てはまらないのね・・・ま、アマチュアのフェアウエイキープは、200ヤードそこそこ先だけど、プロゴルファーは、300ヤードも先でキープしてるかどうかだから、数字だけを単純に比較しちゃいけないの巻でした。