試打クラブについて:ナイキの
ゴルフクラブからの撤退で、プロ
ゴルファーの使用クラブ再編が起きた2016年。これを機に昨年のオフシーズンは、旧ナイキ契約選手を中心に、各選手が様々なメーカーのクラブを
テストする機会が増えたという。このオフシーズン
テストで、北米では日本ほどは人気がなかった
ミズノアイアンが、急浮上しつつある。
今年3月に開催されたPGAアーノルドパーマー招待では、
ミズノアイアンが大ブレイク。通常のPGA
ツアーでは
ミズノアイアン使用プロは1~3人なのに対し、この大会では8人のプロが
ミズノアイアンを使用。そのうち、75%がJPX-900 Tourという日本で聞いたことのないモデルを使用(詳しくは
こちらのFacebookページで)。
プロはMPシリーズだと思い込んでいたので、JPXシリーズがPGAプロの間で人気なのは意外。しかもJPXなのに、このTourモデルは、ちょっとマッスルバックっぽい!今回はこの気になる北米版のJPX-900シリーズ3種、JPX-900 Hot Metal(
ホットメタル), JPX-900 Forged(
フォージド), JPX-900 Tour(
ツアー)をまとめて
テスト。
JPX-900シリーズ比較
シャフトはトゥルーテンパー DG-S300
ボール
スリクソン Z-Star XV 2016年モデル。
ソールの写真の通り、ヘッドの厚みが、「
ホットメタル」→「
フォージド」→「ツアー」と順に薄くなり、「ホットメタル」が最もやさしく、「ツアー」が最も操作性が高いという設定。正面や裏から見たヘッド大きさの違いは殆どない。この3種は、形状以外に、それぞれに違う素材を使用するという野心的な試み。
JPX-900 ホットメタル ー クロモリ4140M
JPX-900 フォージド ー 1025ボロンスチール
JPX-900 ツアー ー 1025E 軟鉄
名称で紛らわしいが、「ツアー」はミズノ独自のグレインフローフォージド製法(詳しくは
こちら)。「フォージド」も、当然フォージド製法だが、グレインフローフォージド製法という説明は見当たらない。
JPX-900シリーズ ビデオ (英語)
データ:
(明らかなミスヒットを除く、5球平均値)
データ補足:ー平均したデータ上では、横ブレはどれもほぼ同様だが、「ホットメタル」が最も左右にぶれた。「フォージド」が、最も飛距離も横ブレも安定的。
ー最長キャリーは「ホットメタル」の178ヤード、最長トータル飛距離も「ホットメタル」の198ヤード。
ー「フォージド」の打感もかなり良いが、「ツアー」の軟鉄フォージド独特の気持ち良い打感が何よりも印象に残る。「ホットメタル」は飛び系
アイアンの打感。
ー「ホットメタル」は、見た目ほどのやさしさは感じない。むしろ「フォージド」のほうがやさしく感じる。また「ツアー」もアマチュアでも、充分に打ちこなせるやさしさ有り。
今週のコンペに持っていくなら:
旧MP53
アイアンと比べ、「ホットメタル」は1.5番手程飛ぶが、アイアン飛距離勝負なら他社製品の方が上。「フォージド」もMP53と比較して、0.5~1番手飛ぶ。しかも縦、横、高さも極めて安定的。「ツアー」はやはりミスがそのまま飛距離に出るが、しっかり捉えた時の打感は他に代えがたいく、また意外と球もよく上がる。
今使うのであれば、見た目もカッコイイし、
ゴルフの更なる上達を目指す意味も含め「ツアー」を選びたい。
試打後記:
やっぱりプロは打感や操作性にこだわって「ツアー」を選択しているに違いない。このJPX-900「ツアー」でも、プロにしてみれば、きっと超カンタンで、操作もしやすいアイアン。一方、アイアンにも飛距離を求め、番手で見栄を張りたいのは、アマチュア
ゴルファーの単なる邪念か?。
それにしてもミズノアイアンは、どれも気持ちが良く、ますます「打ちたく」させるな~。今度はポール・ケーシーが使っていたMP-25っていうのも試してみたくなった。
気になったら価格チェック:
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