こないだの全英オープン前に、タイガーをはじめ、松山も含めて多くのプロゴルファーが試していたっていうドライビングアイアン(この”ドライビングアイアン”っていう単語、昔っから、ちょーカッコよく聞こえるんですけど。)を含めたテーラーメイドの新製品GAPR(ギャッパー)。真っ黒の見た目でシャープな印象も相まって、何かと話題。
強風、アンジュレーション、ラフが厳しいリンクスコースでは、プロゴルファーも「アイアンの操作性」+「ウッドの飛距離」が欲しくて欲しくてたまらない涙のマイライフなんだろーなー。
このGAPRはユーティリティ(英語ではハイブリッドと呼ばれます)のカテゴリーに入るはずだけど、メーカーでは決してハイブリッドとは呼ばずに、あくまでもGAPR。どんな番手でも打ちこなせるプロゴルファーには、ゴルフクラブの飛距離階段ギャップなんてないだろうから、ギャッパーっていう響きは意味ないと思うけど、アマチュアゴルファーにとっては、ロングアイアンと5番ウッド辺りとの飛距離ギャップを埋めるって大事(あぁ、200ヤード超が残って、無理して、何度痛い目にあったことか)。
シーズン真っ最中で、新製品が少ない中、これは見た目もかっちょいいし、なんてったって憧れの”ドライビングアイアン”。これを試打しなくて、何を試打する。まだ北米でも発売前だけど、コネと厚かましさを武器に、GAPR LO, MID, HIを纏めてレビューしに、久々にシミュレーターに向かって走れー!
スペック:
クラブ①:GAPR LO 2番
17度 (このスペック、男前だ・・・)
クラブ②:GAPR LO 3番
(写真はGAPR LO 2番)
(写真はGAPR MID 3番)
(写真はGAPR HI 3番)
シャフト:KBS ハイブリッド 82G
フレックス X
黒色と緑色にこだわってるのね。KBSだけどグラファイトシャフト。
(テーラーメイドは、GAPRはハイブリッドじゃない!って主張してるのに、他社シャフトの名前まではなんともならなかったのかな?)
ボール:まだ頑張るスリクソン Zスター XV 2017年モデル
北米のテーラーメイド社のウエッブ上で紹介されている特徴は4つ。
1 3つのユニークなシェイプ
言わずと知れたLO, MID, HIの3種類。後述するけど、HIは見た目も打感もユーティリティ。
2 スピードフォーム
最近のテーラーメイドの中空構造に注入されてるやつね。ボールスピードと打感にいいらしい。
3 調整機能
ガチャガチャシャフト付き。ロフトと球筋が変えられる。
4 許容性の高さ
これもお馴染みのスピードポケット。たとえフェースの下っ面に当たっても、飛距離と操作性と許容性があるそうな。
うーん、見た目はシュールだし、アイアンとウッドのギャップを埋めるコンセプトは新しいけど、技術的には目新しさなしなのね。
データ:
(明らかなミスヒットを除く、5球平均値)
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ゴルフがないと仕事にやる気がでなーい。音楽がないと生活に彩りがなーい。
・・・結局、寝ても覚めても趣味ばかり。時間ができたら仕事しよっ。
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データ補足:ー試打を見ていたショップ店長は、「LOを打つにはヘッドスピードが足りない。だからボールが上がらずに、飛距離を損してる」とバッサリ。俺は、いちおう客だぞー。
ーしかし店長の分析は的を得ていて、LO2番、LO3番、MID4番の飛距離は、ほとんど一緒。データでもLOはボールの上がり方が足りないのがわかる。アマチュアにはちょっと厳しいかな。それともシャフトが硬すぎたか?
ー横ブレテータの通り、LOとMIDはアイアン並みにコントロールしやすく、左右にバラつかない。
ー最長キャリーは、LO2番とMID4番で、202ヤード。ランを含めた最長トータル飛距離は、球が低くて良く転がったLO2番で、232ヤード。ギャップ埋まってます。
テスト時の感覚:
ーGAPR LO, GAPR MIDは左に引っ掛ける心配がなく、フェード傾向。でもドローで捕まえに行けば、適度なベイビードローとなる。これは武器になるかも。
ーHIは捕まりが良く、明らかなドロー系の球筋。姿同様に、球筋も打った感覚もこれまでのユーティリティと変わんないかな。
(上からLO2番、LO3番、MID4番、HI5番)
(左からLO2番、LO3番、MID4番、HI5番)
なんかLO2番だけ、シャフト長い。
今週のコンペに持っていくなら:
飛距離階段ギャップ問題は、今に始まったことじゃないから、今までも、ロングアイアン以上の距離をコントロール良く狙えるクラブを試打したり、また実際に購入もしてきた。
(ガレージ奥から引っ張り出してきた。どちらも3ラウンド程度でギブアップ)
これらに比べて、GAPRシリーズは、とっても打ちやすいし、打感も悪くない。 LOは確かにボールが上がりにくいけど、手強さ程度としてはロングアイアン同等。今回、GAPR MIDで試打できたのは、4番だけだったけど、ボールの上がり易さ、打感、ミス許容性のどこを切り取っても、GAPR MIDがベター。少しは慣れが必要だけど、左右への打ち分けや、コントロールも利くから、使いこなせれば飛距離階段ギャップ問題解決できる心強いツールになる。僕の飛距離階段ギャップは、220ヤード前後だから、GAPR MID 3番~4番あたりが欲しいなー。
試打後記:
以前に試打して以来、ずぅぇったいに、いつか買いたい~、だけど高くて買えない~、って思ってた、ミズノJPX900ツアー(記事はこちら)、予定外に買っちゃったぁー、エヘヘ。だってー、今回試打しに、いつものお店に行ったら、C$400ドル引きの赤札セールしていて、最後の1セットだし、しかも次の日からネットやチラシで値下げの宣伝する予定だっていうから、買う以外の選択肢ないじゃん! (・・・というわけで、最後の1セットを購入して、空きができたディスプレイ。何故かちょっと嬉しい。残っているのは、JPX900ホットメタルなど。)
週末に早速コース回ったけど、もう、この打感と操作性、たまりません!試打した時の印象通り、これまでに使っていたミズノアイアン MP-53よりも、0.5~1番手は飛ぶかな。
何故か日本で未発売のこのクラブ、多くのプロゴルファーが使っていて、直近ではクラブ契約フリーのブルックス・ケプカの全米プロ優勝アイアン!予想はしてたけど、セール翌週には、新モデルのミズノJPX919が発表された。
(これもカッチョイイ。今回から日本のミズノプロシリーズといっしょかも?)
いつもは新製品の発売には、ちっと凹むけど、今回ばかりは、JPX900ツアー、ちょーお気に入りでまったく凹みなーし!
PS:
この記事を書きながら「帯に短し、タスキに長し」って諺を思い出した(次に「河豚は食いたし、命は惜しし」が出たけど全く関係ないので割愛)。帯もほとんど着けたことないし、タスキもかけたことないから、実感ゼロだったけど、ゴルフ飛距離階段ギャップ問題に置き換えると「おしぃー!もー、ちょっとだけ、なのにー!なんとかなんないかな~」って、昔の人も歯がゆく感じてたことに、初めて共感。昔っから、そうそう都合よくは、いかないんだなぁ。