いろんなスポーツやってるけど、ゴルフほど、自分が持ってるゴルフクラブやゴルフ用品、ブランドと同じものを使用しているプロに親近感を覚えたり、逆に応援しているプロゴルファーが使っているクラブが気になるスポーツはないんじゃないかな。ちょっと前なら、松山が切り替えたキャロウエイビッグバーサドライバー(記事は
こちら)が品薄になったりしてたし。 僕が最初に応援してたのは、マット・クーチャー。もらいもの中古クラブでゴルフを始めて、ちょっと自信がついて、かっくいいパターが欲しくなって、一番最初に自分で購入したパターがベティナルディ。そのベティナルディを今でもツアーで使用しているのがマット・クーチャー。PGAプロでベティナルディを使い続けてるのはマットぐらいじゃないかな。
ちょっと応援してるから、今年(2018年)11月に久々にマットが優勝したのは嬉しかったな~。プロゴルファーとしては、契約スポンサーの商品を宣伝するも大切な役割だけど、実際は他のスポーツ同様に、コマーシャル以外では、プロゴルファーが契約スポンサーについて言及することって殆どない・・・のに、4年半ぶりに優勝したマット・クーチャーの優勝直後の生テレビインタビューでは、スポンサーベンチャラに気合が乗ってた。
たしかにマット・クーチャーが言ってるみたいに、ここ数ヵ月、PGAツアーでブリジストンボールがよく勝ってる印象。2018年8月に始まったPGAプレーオフシリーズ第1戦と第2戦で、ブリジストンボールと契約してるブライソン・デシャンボーが2連勝して、10月のプレーオフシリーズ最終戦では、タイガー・ウッズがブリジストンボールで復活優勝。11月第1週には、またブライソン・デシャンボーが優勝して、今回の11月第2週では、マット・クーチャーが2014年4月20日以来の優勝(きっとあっちこっちに書かれてるけど、同じ週にヨーロピアンツアーで優勝したリー・ウエストウッドも、ぐーぜんにも、2014年4月20日以来の優勝でした)。
でも、今回の試打はブリジストンボールではなく、コブラ キング フォージド ワン アイアン。ブリジストンゴルフボール躍進の立役者である、絶好調のブライソン・デシャンボーが、物理学専攻の学生時代から、ローカルクラブメーカーからの協力を得て、製作、使い続けていたアイアンシャフトの長さが全部いっしょの「ワンレングス」アイアン。PGAツアーウエッブサイト上でも、堂々と"マット・サイエンティスト"って書いてある通り、そーと独自のこだわりを持つ変わり者の物理学プロゴルファーらしいし、肘を伸ばしたスイングも、そーとー変わってるし、更になんだか気難しそうだし。
ま、たとえ変わり者だろーと、変わったフォームだろーと、変わったアイアンだろーと、変わった性格だろーと、PGAプロゴルファーとして、しっかり結果出してるんだから、全く文句なし! あらゆる部分でトンガって、勝ち続けてるんだから、真にプロらしいプロゴルファーとも言える。この異質のプロゴルファーがこだわって、しかも結果を出してるワンレングスアイアンを食わず嫌いにしてはもったいない。ちゃんと飛距離の階段ができるのか、ロングアンアンもショートアイアンも同じ感覚でスイングできるのか・・・自分で体験みるしかないっしょ。
スペック:
クラブ①:コブラ キング フォージド ワン アイアン 5番
クラブ②:コブラ キング フォージド ワン アイアン 7番
クラブ③:コブラ キング フォージド ワン アイアン 9番
なんてったて、米国ゴルフダイジェスト誌のホットリストで、ゴールド受賞。
(どちら写真も、下から、5番、7番、9番。見た目一緒だから、どーでもいーやね。)
シャフト:ダイナミックゴールド
(なんか最近、このDG S300アイアンシャフトの安定性にゾッコン)
ボール:スリクソン Zスター XV 2017年モデル
北米のコブラ社ウエッブサイトで紹介されている特徴は以下の4つ・・・だけど、そもそも「ワンレングス」アイアンは、7番アイアンのシャフトをすべての番手に刺してあって、どの番手のアイアンも同じスイング、同じリズムで打てるっていうのが売り。
①ひとつのスイングで、すべてのショットが打てる
(なんでしょ、この絵。羽子板の羽根?)
②ロングアイアンも飛距離が安定
(裏返しになったナイキシューズ?)
③アプローチでバラつかない
(海に浮かぶブイ?)
④ショートゲームで、正確性が向上
(手抜き過ぎないか・・・。)
特徴は4つだけど、結局はヘッド特性ではなく、みーんな同じ長さのシャフト「ワンレングス」による、効能みたいなものだな。それにしても飛距離、操作性、許容性、直進性の決まり宣伝文句が、きっぱりとナシ。②も決して飛ぶのではなく、縦の飛距離が安定するってこと。決まり宣伝文句には飽き飽きだけど、イキナリ無くなると、それはそれでチョット判りずらい。うーんと、えーっと、つまり何がいいんだっけ?ロングアイアンで縦の距離が揃って、アプローチが安定的ってことかしら?ちょっと不安になってきたぜ・・・。
データ:
(明らかなミスヒットを除く、5球平均値)
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ゴルフがないと仕事にやる気がでなーい。音楽がないと生活に彩りがなーい。
・・・結局、寝ても覚めても趣味ばかり。時間ができたら仕事しよっ。
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データ補足:ーこのアイアン、4番~ギャップウエッジまでのセットで、シャフトの長さは、すべて7番アイアン用のものと同じで、37.25インチ。
ー捕まりが良い方ではないので、真っすぐ打つために、しっかりボールを捕まえに行った。
ーいつも使っているミズノJPXツアーアイアン(記事はこちら)は、決して飛ぶ方のアイアンじゃないけど、このコブラキングフォージドワンアイアンは、いつもより、5番アイアンで、1.5~2番手分は、飛距離が出ない。 ー後述するけど、飛距離階段もバラバラで、膝カックン。
テスト時の感覚:
ーう~ん・・・試打した一発目で首をかしげていると、ショップ店長が寄ってきて、「どう? 打感へんでしょ。」とバッサリ。飛距離も低調で、ちゃんと当たっていないのかと悩んでいたから、「なーんだ、そーいうークラブなのね」と納得。
ーなんというか、ゴルフを始めた頃におっさんゴルファーにもらった、古くて分厚いアイアンを思い出させる感触。
ー構えるとこんな感じ。
(どの写真も左から、5番、7番、9番)
打感は厚底アイアンだけど、アイアン苦手ゴルファーが、安心感を得られるような、潔い厚みや大きさはないのだ。
今週のコンペに持っていくなら:
ブライソン・デシャンボーのように、物理学専攻じゃなくても、小中学校の理科レベルで、アイアンのシャフト長が同じになると、どのよーな結果になるかは容易に想像できちゃう。ピンまで中途半端な距離が残って、番手の間の距離を打たなくちゃいけない時なんて、グリップを短く握るのは基本テクなわけだし。7番アイアンよりもロフトが寝たアイアンは、シャフト長が通常よりも長くなり、7番アイアンよりも、ロフトが立ったアイアンは、シャフト長が、通常よりも短くなるんだから、アイアン飛距離の階段が平準化するのは当然。
試打では、5番アイアンよりも、7番アイアンのほうが飛距離が出たり、7番アイアンよりも、9番アイアンのほうが飛距離が出たりと、かなり困惑。「ワンレングス」アイアンを使いこなすには、いつでも、どんな状況でも、常に正確に芯に当てることができる、相当な腕前が必要なんじゃないかな。
試打後記:
引き続きショップ店長と、このワンレングスアイアンに関して会話。店長のシロート考えでは・・・「たしかにシャフトの長さを統一すると、全番手同じスイングで打てるメリットはあるかもしれない」「でもさ、考えてみ。っていうことは、いつも同じ筋肉を使うっていうことだぜ」「例えばパターの練習を1時間続けたら、腰の筋肉、張ってくるだろ」「アイアンみたいな重いクラブを、いつも同じポスチャーで、同じスイングで、練習し続けたら、カラダどーなると思う?」「実際、ブライソン(デシャンボー)は、もう腰痛めてるじゃん」・・・確かに、ブライソン・デシャンボーは腰痛で出場取り止めしてたなぁ。
ショップ店長によると、コブラ社は、現在売れてるコブラアイアンの約半分が、ワンレングスアイアンだって言ってるみたいだけど、この大型ゴルフショップでは、ワンレングスアイアンは、この2年間で3セットしか売れてないとの事。
ワンレングスアイアンと腰痛の関係はわからないけど、ワンレングスのコンセプトや理論は正しい部分もある。もっかい頭を冷やして、試打の感覚やデータを見返すと、今回のコブラキングフォージドワンは、ヘッドが残念なんじゃないかな・・・とも思えてくる。コブラでは、F8、F9って新製品も出てるから、そっちのヘッドも試してみた方がいいかな。
気になったら 価格チェック:
珍しいもの好き、あるいはシングル程度の腕前、はたまたアイアンを芯に当てる練習用にも・・・。
うぉっ・・・究極の大人買い、超男前の宣伝見つけた!

ワンレングスアイアンの単品買い!?カッチョえーーー!
PS:
いつも読んでるアルバトロス・ビューの事、書いたけど(記事は
こちらの一番下)、細かいことが気になる・・・。